このページでは、危険物取扱者の試験勉強に役立つ語呂合わせを紹介します。いずれの語呂合わせも、「語呂の魔術師」を自称する僕自身が1ヶ月の独学で甲種危険物に正答率95%で合格した際に利用したものですので、有用性は証明済みと自負しています(n=1ですが)。ただし、少々クセが強いのでその点はご了承ください。


また、別のページで実践問題集も紹介していますので、そちらもご活用ください。

【甲種危険物取扱者試験】独学1ヶ月で合格する実践問題集(法令編)


なお、僕自身が甲種を受験したので、甲種受験を想定した内容になっていますが、乙種受験者にも役立てていただけるものと思います。


語呂合わせ利用の注意点

語呂合わせを利用する際に注意すべきことは、語呂合わせはあくまで手段、道具であり、目的ではない、ということです。「語呂合わせは完璧に覚えたけど、問題は1問も正解できなかった」というのでは本末転倒です。語呂合わせは暗記を助ける杖のようなもの、杖無しで歩けるならそれに越したことはありません。しかし、何の取っ掛かりもなく暗記するのはなかなか難しいものです。「この数字がどうしても覚えられない」「これとこれが紛らわしくて混同してしまう」というときに頼るのが語呂合わせです。ですから、必要な語呂合わせは人によって異なります。ここに挙げた語呂合わせを受験者みんなが覚える必要はありません。自分がどうしても覚えられないな、というものだけをピックアップして語呂合わせを利用してもらうのが良いと思います。


それからもう一つ、語呂合わせに限ったことではありませんが、過剰に暗記してはいけません。過剰な暗記というのは、暗記する必要がないことを暗記することです。特に物理化学の分野に言えることですが、原理や法則を理解しておけば、覚えていなくても、その場で考えて解答を導ける問題というのがあります。そういうものは覚える必要がありません。覚える必要がないことは覚えないほうがよいのです。人間の記憶力には限界がありますから、覚える必要のないことに記憶力を使ってしまうと、覚える必要のあることを記憶できなくなります。覚える必要があることを最大限覚えるためには、覚える必要のないことは覚えてはいけません。過剰に暗記してはいけない、というのはそういう意味です。そして覚える必要のあることを、効率的に覚える手助けとして利用するのが語呂合わせなのです。


前置きが長くなりました。そろそろ「語呂の魔術師」特製のクセつよ語呂合わせをご紹介していきましょう。

法令篇

危険物の分類

危険物取扱者の試験問題を解くには、何はなくとも、まず第1類から第6類までの危険物の分類を覚えなければいけません。
  • 第1類:酸化性固体
  • 第2類:可燃性固体
  • 第3類:自然発火性・禁水性物質
  • 第4類:引火性液体
  • 第5類:自己反応性物質
  • 第6類:酸化性液体
基本中の基本すぎて、勉強するうちに嫌でも覚えてしまうかと思いますが、一応、こんな語呂を作ってみました。

最高!カネ!資金活かせば自己判断で栄える


詳細は画像の通りです。クリックすると拡大されます。

「お金は最高だ!資金をうまく活用すれば自分の判断力で繁栄できる」という身も蓋もない内容です。我ながら下品な語呂だと思いますが、語呂としてはうまくできていると自賛したい出来です。

「酸化性」には第1類の「固体」と第6類の「液体」があるので、混同しないよう、語呂にも固体の「コ」と液体の「エ」を含めてありますが、他の類についても固体か液体か物質か混乱するという人は、別途覚えてしまうのがいいかもしれません。第1類から順番に「固体・固体・物質・液体・物質・液体」なので、語呂にもなっていませんが「コ・コ・ブ・エ・ブ・エ」でリズムよく覚えられます。

特殊引火物の定義

第4類危険物(引火性液体)の中で、定義が最も覚えにくく、かつ、その理解を直接・間接的に問われやすいのが、特殊引火物です。定義は以下の通り。

発火点100℃以下、または、引火点マイナス20℃以下かつ沸点40℃以下

これを語呂合わせにすると以下のようになります。

得意の嘘八百を生かしマイナ二重取り、ふてえしわざだ!


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。詐欺師が得意の嘘を生かしてマイナンバーカードを二重に取得したわけです。それを知った捜査官が「ふてえ仕業だ」と怒っているという場面です。言葉遣いが少し時代劇っぽい捜査官です。

第1~第4石油類・動植物油類の引火点

第4類危険物(引火性液体)のうち、独自の定義がある特殊引火物とアルコール類を除く、第1~第4石油類と動植物油類はその引火点によって以下のように分類が決まります。
  • 第1石油類:引火点21℃未満
  • 第2石油類:引火点21℃以上70℃未満
  • 第3石油類:引火点70℃以上200℃未満
  • 第4石油類:引火点200℃以上250℃未満
  • 動植物油類:動植物から抽出した油で引火点250℃未満
要は境目となる数字、21・70・200・250・250を覚えてしまえば、各類の定義も導き出せるわけで、そのための語呂合わせが以下の通りになります。

不意になお2泊してニコニコ


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。

旅館の宿泊客が、急な予定変更であと2泊することになり、よほどその旅館を気に入ったのか、ニコニコしている、という場面です。最後の「ニコニコ」は「25・25」ではなく「250・250」です。だんだん大きくなっているのですから、200の次が25なわけがありません。

第4類危険物内の順番(指定数量の小さい順)

第4類危険物内の分類を指定数量の小さい順に並べると以下の通りになります。
  • 特殊引火物
  • 第1石油類
  • アルコール類
  • 第2石油類
  • 第3石油類
  • 第4石油類
  • 動植物油類
第1~第4石油類はその数字通りの順番で、あとは特殊引火物・アルコール類・動植物油類がどこに入り込むか、というだけの話なので、わざわざ語呂を使わなくても自然と覚えられると思いますが、不安な方は以下の語呂合わせをどうそ。

得意ある兄さん、指導


詳細は画像をご覧ください。内容は読んで字のごとくで、「得意分野のあるお兄さんが、その分野を指導してくれる」ということです。

第4類危険物の指定数量

第4類危険物の指定数量は以下の通りです。
  • 特殊引火物:50L
  • 第1石油類:非水溶性200L 水溶性400L
  • アルコール類:400L
  • 第2石油類:非水溶性1000L 水溶性2000L
  • 第3石油類:非水溶性2000L 水溶性4000L
  • 第4石油類:6000L
  • 動植物油類:10000L
これを以下のような語呂合わせにしました。

5時から2泊よ、ひと風呂、 満足してえ


画像でご覧の通り、この語呂には指定数量の数字しか含まれません。この語呂で覚えた数字を、指定数量の小さい順に並べた各分類に当てはめてください。指定数量の小さい順を覚えていないという人は、前節の語呂を使って覚えましょう。

また、第1・第2・第3石油類については非水溶性の指定数量のみを語呂に含み、水溶性は含みません。「水溶性は非水溶性の倍」と決まっており、非水溶性の指定数量だけ覚えておけば、水溶性はそれを倍にすれば求められるため、覚える必要がないからです。このページの冒頭でも述べましたが、覚える必要のないことを覚えようとしてはいけません。

語呂の内容はわかりやすいと思います。「今日の5時から旅館にチェックインして2泊するので、早速ひと風呂浴びて満足したいな」というわけです。

丙種取扱者が取り扱える危険物

危険物取扱者のうち、甲種はすべての危険物を取り扱うことができ、乙種は類ごとに免状が分かれていて免状が指定する類の危険物のみを取り扱うことができます。これらは当たり前すぎて試験問題には使えません。それに対し、丙種取扱者は取り扱える危険物が第4類の中でもさらに限定されているので、その知識を問う問題が時々出現します。丙種が取り扱える危険物は以下の通り。

第4類のうち、ガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑油、第3石油類のうち引火点130℃以上のもの、第4石油類、動植物油類

語呂合わせなしでも覚えられないことはない内容ですが、自信のない方は以下の語呂をご利用ください。特に、引火点はいろんなところの定義や規制に顔を出し、その温度が0℃だったり40℃だったり100℃だったりして、記憶があやふやになりやすいので要注意です。あやふやになりやすい部分こそ、出題者にとって格好のターゲットだと肝に銘じておきましょう。

兵士げっそり、闘鶏従順、サルが怒(いか)って一騒ぎだよ、どうしよう


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。「怒って」を「おこって」ではなく「いかって」と読まないと成立しないので注意してください。

内容ですが、どこかの戦場の様子と思ってください。兵士は疲労困憊でげっそりしています。娯楽の提供のため、闘鶏や猿回しを催しているのですが、闘鶏は従順なのに、猿が何かに怒って暴れだし騒ぎになって、兵士たちが「どうしよう」と困っているというストーリーです。

危険物保安統括管理者の選任が必要な施設

第4類危険物について以下の条件を満たす施設(製造所等)は、危険物保安統括管理者を選任しなければなりません。
  • 指定数量の倍数3000以上の製造所
  • 指定数量の倍数3000以上の一般取扱所
  • 指定数量以上の移送取扱所
なお、この条件は自衛消防組織を編成しなければならない条件と同じなので、併せて覚えておきましょう。

語呂合わせは以下の通りです。

十日の夜、精一杯「サーセン」と磯野が言った


詳細は画像の通り。念のため説明しておくと「サーセン」というのは「すいません」を砕けた言い回しにしたスラングです。通常、軽いニュアンス、あるいはむしろ相手を小バカにしたニュアンスを含む謝罪の言葉ですが、ここでは「精一杯」なので一応まじめに謝っているのでしょう。誰に何を謝っているのかはわかりませんが、中島と喧嘩でもしたのかもしれません。

危険物施設保安員の選任が必要な施設

以下の施設(製造所等)では、危険物施設保安員を選任しなければいけません。
  • 指定数量の倍数100以上の製造所
  • 制定数量の倍数100以上の一般取扱所
  • すべての移送取扱所
(※ただしボイラーその他で危険物を消費する一般取扱所等は除外)

この語呂合わせは、かなり単純です。

保安員は精一杯バグパイプ


冒頭でそのまま「保安員」と言ってしまっていて、我ながら芸のない語呂だと思います。これに関してはストーリーもクソもないですね。精一杯バグパイプを演奏しているという、それだけです。

保安距離が必要な施設

危険物を取り扱う施設(製造所等)のうち、以下のものは、学校や病院など特定の対象物との間に一定以上の距離(保安距離)を確保しなければいけません。
  • 製造所
  • 一般取扱所
  • 屋内貯蔵所
  • 屋外貯蔵所
  • 屋外タンク貯蔵所
これを語呂にすると以下のようになります。

精一杯、内外を慨嘆するファン来よる


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。「来よる」は関西弁で「きよる」と読んでください。関西弁が嫌いという方もおられると思いますが、ここは我慢してもらうしかありません。

ある政治家か評論家かが、演説会を開いたところ、国内外の情勢を精一杯慨嘆する熱心なファン(支持者)がいっぱい来た、という内容です。「慨嘆」というのは、憂い悲しみ、いきどおり嘆くこと。なお「精一杯、内外を慨嘆する」までの部分は、この後のいくつかの語呂合わせで共通なので、便利な反面、混同しやすくなります。そこで混同を防ぐため、「何の語呂なのか」まで語呂の中に含めましたので、そこまできちんと覚えましょう。

保安対象物と保安距離

前節で述べた保安距離は、対象となる建築物等によって必要な距離が異なりますので、これも覚えなければいけません。
  • 特別高圧架空電線(7,000V超~35,000V以下):3m(水平距離)
  • 特別高圧架空電線(35,000V超):5m(水平距離)
  • 住居:10m
  • 高圧ガス施設、液化石油ガス施設:20m
  • 学校、病院、劇場その他多数の人を収容する施設:30m
  • 重要文化財等の建造物:50m
これを語呂にすると以下の通り。

高価な珊瑚の家じゅう焦がす丹羽 画鋲さわって自分でこわす


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。丹羽さんという大金持ちが珊瑚で出来た家で火事を起こして家じゅうを焦がしてしまったわけです。さらに焦げた壁に残っていた画鋲に触ったら家がぼろぼろと崩れ、自分で壊してしまった、というストーリーです。珊瑚で出来た家なんかあるのか、とか、大金持ちが画鋲なんか使うのか、とか、細かいことは気にしてはいけません。

保安空地が必要な施設

危険物を取り扱う施設(製造所等)のうち、以下のものは、火災時の延焼防止や消火活動のため、指定された幅以上の空地(保有空地)を施設の周囲に確保しなければなりません。
  • 製造所
  • 一般取扱所
  • 屋内貯蔵所
  • 屋外貯蔵所
  • 屋外タンク貯蔵所
  • 地上に設置する移送取扱所
  • 屋外の簡易タンク貯蔵所
これを語呂合わせにすると以下の通りです

精一杯、内外を慨嘆する磯野に、意外と感嘆するアキちゃん


「精一杯、内外を慨嘆する」までは保安距離と同じですので、混同しないように注意しましょう。最後の「アキちゃん」まで覚えておけば、これが保安空地の語呂だとはっきりわかります。なお、必要な保安空地の幅は非常に細かく決められているので、具体的な数字が出題されることはほぼありません。可能性があるとすれば、「製造所・一般取扱所は、指定数量10倍以下は3m、10倍超は5m」、「屋外の簡易タンク貯蔵所は指定数量関係なく1m」くらいでしょう。むしろ問われやすいのは「何を基準にして幅が決められているか」についてで、屋内貯蔵所だけは「指定数量の倍数」と「壁・柱・床が耐火構造か、それ以外か」という2つの基準で必要な幅が決まるのですが、この点に関する出題が時々あるようです。

予防規定が必要な施設

以下の施設(製造所等)は火災予防のための自主的基準として「予防規定」を作成し、市長村長等の認可を受けなければいけません。
  • 指定数量の10倍以上の製造所
  • 指定数量の10倍以上の一般取扱所
  • 指定数量の150倍以上の屋内貯蔵所
  • 指定数量の100倍以上の屋外貯蔵所
  • 指定数量の200倍以上の屋外タンク貯蔵所
  • すべての給油取扱所
  • すべての移送取扱所
これを語呂にすると以下の通りになります。

精一杯、内外を慨嘆するキウイを呼ぼう ジュウジュウ、イチゴを焼くに焼く


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。この語呂もまた「精一杯、内外を慨嘆する」まで同じですが、「呼ぼう」で「予防規定」の語呂だな、とわかります。「呼ぼう」までの前半が施設の種類、後半が予防規定が必要になる指定数量の倍数を表し、対応する倍数がない「キウイ(給・移)」は指定数量の倍数に関係なく必ず必要、という内容になっています。

今回慨嘆するのは人間でなく、鳥のキウイです。人類による環境破壊を慨嘆しているのでしょうか。そんなキウイがいるなら話を聞いてみたいというわけで、イチゴを焼いてその臭いで招き寄せようとしている、というストーリーになっています。キウイがイチゴの焼ける臭いで寄ってくるのか、などと真面目に考えてはいけません。また、「焼くに焼く」というのも、正しくは「焼きに焼く」とすべきところ、「100・200」に音を近づけるため少し変な日本語になっていますが、大目に見てください。

定期点検が必要な施設

以下の施設(製造所等)は、位置・構造・設備が技術上の基準に適合しているかを定期(1年に1回以上)に点検し、その記録を作成し、3年間保存しなければいけません。
  • 指定数量の10倍以上の製造所
  • 指定数量の10倍以上の一般取扱所
  • 指定数量の150倍以上の屋内貯蔵所
  • 指定数量の100倍以上の屋外貯蔵所
  • 指定数量の200倍以上の屋外タンク貯蔵所
  • 地下タンクを有する給油取扱所
  • 移送取扱所
  • 地下タンクを有する製造所
  • 地下タンクを有する一般取扱所
  • 移動タンク貯蔵所
  • 地下タンク貯蔵所
(地下タンクを有する給油取扱所以下は、指定数量の倍数に関係なくすべて)

これを語呂合わせにすると以下の通り。

精一杯、内外を慨嘆して、探究急ぎ、丹精こめた単一の料理に誓った


例によって「精一杯、内外を慨嘆」までは「いつメン(いつものメンバー)」で、指定数量の倍数は予防規定と同じですので、語呂も記憶もそのまま使いまわしできます。「探究」以下の施設には指定数量の倍数の条件がなく、すべてが対象になります。

今回の語呂の主人公は、内外情勢を慨嘆するだけでなく、そのような情勢になった要因を探求しようと急いでいるわけです。そして、奥さんか誰かが丹精こめて作ってくれた料理を口にして感謝し、絶対に成し遂げるぞ、と心に誓った、という話になっています。「単一の料理」ってどんな料理かと聞かれると困りますが、メニューがひとつだけの料理でしょうか。シランケド。

なお、「精一杯、内外を慨嘆」シリーズの中で、この語呂だけは語呂の中に「何の語呂か」が入っていませんので、「定期点検の語呂だ」ということを別途覚えておく必要があります。「単一の料理」というのは「ステーキ」だと思っておけば、ステーキ→定期→定期点検・・・と思い出せるかもしれません。

屋外貯蔵所で貯蔵できる危険物

屋外貯蔵所は屋根のない屋外施設ですから、引火・発火のしやすいものや水と反応しやすいものを貯蔵するのは危険です。そこで、貯蔵できる危険物は以下に限定されます。
  • 引火性固体(引火点0℃以上のもの)
  • 硫黄
  • 特殊引火物を除く第4類危険物(第1石油類は引火点0℃以上のもののみ)

これを語呂にすると、こうなりました。

外地のインコ異様、遠くない夜、インコ移籍の令状


「外地」というのは、戦前の日本においては本土以外で日本の支配下にあった諸地域を示した言葉ですが、ここでは普通に「外国の地」程度の意味と考えましょう。ある動物園が外国からインコを受け入れたところ、あまりに異様なインコだったので、「遠くない夜にこのインコを他に移籍させるよう命じる令状が出るぞ」という内容です。インコが異様だからといってどうして裁判所が令状を出すようなことになるのか、どうして夜中に令状が出るのか、ストーリー的には無理の多い強引な語呂ですが、暗記しやすさの面からは過不足なく仕上がっていると思います。

移動タンク貯蔵所に備えなければならない書類

移動タンク貯蔵所(タンクローリー)には以下の書類を備えなければなりません。
  • 完成検査済証
  • 定期点検の記録
  • 譲渡引渡届出書
  • 品名、数量又は指定数量の倍数変更届出書
4つだけなので語呂なしでも覚えられないことはないのですが、もっともらしい引っかけを紛れ込ませやすい題材なので、確信をもって正誤を判断できるよう、以下の語呂を利用して明確に暗記しておくことをお勧めします。

ローリーに備えて官邸上品


詳細は画像の通りですが、このローリーさんというのは海外のセレブだと思ってください。セレブの表敬訪問を受けることになったので、それに備えて官邸がいつもより上品だ、というストーリーです。

同時貯蔵禁止の例外

危険物を貯蔵・取り扱う施設では、原則として類の異なる危険物を一緒に貯蔵してはいけませんが、例外として、屋内貯蔵所・屋外貯蔵所において相互に1m以上間隔を置く場合に以下の組み合わせで類の異なる危険物を一緒に貯蔵することは認められます。
  • 第1類(酸化性固体)と第6類(酸化性液体)
  • 第2類(可燃性固体)と黄リン(第3類)
  • 引火性固体(第2類)と第4類(引火性液体)
  • 第1類(酸化性固体)と第5類(自己反応性物質)※ただし第1類のうちアルカリ金属の過酸化物を除く

これを以下のような語呂合わせにしてみました。

イチロー仁王立ち、インコ呼ぶ「イチゴあるから金貨なし」

詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。


どういう状況なのかというと、イチローさんが仁王立ちになって、飼っているインコに呼びかけるわけです。「イチゴがあるからこれを餌にあげるけど、金貨はないからあげないよ」と。まあ、インコも金貨なんていらないでしょうけど。

運搬時に遮光性の被覆が必要な危険物

危険物の運搬時には、貯蔵時以上にその性質に応じた注意が必要になります。光によって危険性が増す危険物の運搬時には遮光が必要です。対象になる危険物は以下の通り。
  • 第1類(酸化性固体)
  • 第3類のうち自然発火性物質
  • 第4類のうち特殊引火物
  • 第5類(自己反応性物質)
  • 第6類(酸化性液体)
これを以下のような語呂合わせにしてみました。

車庫の位置から始発の特急ゴロゴロ


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。

これについては状況の説明は不要かと思います。始発の特急列車が車庫からゴロゴロと音をたてて出てきた、というわけです。

運搬時に防水性の被覆が必要な危険物

次は遮光ではなく、防水が運搬時に必要な危険物です。対象の危険物は以下の通り。
  • 第3類のうち禁水性物質
  • 第2類のうち鉄粉・金属粉・マグネシウム
  • 第1類のうちアルカリ金属の過酸化物

これは以下のような語呂合わせになります。

坊主のキスで鉄筋曲がるか?


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。

これについても特に説明は不要でしょう。「坊さんがキスして鉄筋が曲がるか?」と聞いているわけです。曲がるわけありません。

消火設備の種類

消火設備にどういう種類のものがあるかなんて、わざわざ語呂合わせで覚えることか?と思うかもしれませんが、「スプリンクラーは第3種消火設備にあたる」とかいう選択肢が出てくることがあるので、どれが第何種にあたるのかは覚えておく必要があります。ちなみに上の選択肢は×です。
  • 第1種:屋内・屋外消火栓設備
  • 第2種:スプリンクラー
  • 第3種:特殊消火設備
  • 第4種:大型消火器
  • 第5種:小型消火器、水槽、乾燥砂、水バケツ、膨張真珠岩、膨張ひる石

これの語呂合わせは以下の通り。

センス特殊な大阪小町、吹奏楽間奏見ず傍聴


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。

「大阪小町」というのは、昔でいう「ミス大阪」みたいなもので、コンテストで選ばれて大阪のアピールなんかをする人だと思ってください。なお、実際に「大阪小町」というコンテストがあるのかどうかは知りません。で、その大阪小町に選ばれた女性が変わった人(センス特殊)で、参加イベントで演奏された吹奏楽が間奏に入ると、それを見ずに裁判の傍聴をしに行ってしまった、という話です。傍聴マニアなんですね。我ながら強引な設定です。

冒頭から大阪小町までが、ひとつずつ順番に第1種から第5種になっていて、それ以降はすべて第5種、と覚えます。この語呂さえ覚えておけば、「スプリンクラーは第3種消火設備にあたる」などとカマをかけられても「スプリンクラーは第2種だからバツ!」と一蹴できます。

第5種消火設備の設置位置

第5種消火設備を設置すべき位置は、以下のように定められています。
  • 販売取扱所・給油取扱所・簡易タンク貯蔵所・移動貯蔵所・地下タンク貯蔵所・・・有効に消火できる位置
  • 上記以外・・・防護対象物から20m以内の歩行距離

これを語呂合わせにすると以下の通り。

「U校なら阪急で簡単に移動で近かった?」「意外と二重に歩いた」


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。

「U校」というのはイニシャルが「U」の学校です。何かはばかるところがあってイニシャルにしているのかもしれませんし、そういうニックネームで呼ばれている学校なのかもしれません。「阪急」は阪急電鉄、関西以外では乗車する機会はないでしょうが、宝塚歌劇団の親会社としてご存知の方は多いと思います。何かの用でU校に行った人が帰ってきたので、「U校なら阪急沿線だから移動は簡単だったんじゃないの?」と聞いてみたら、「いや、意外と歩いたよ」と答えた、という話です。「二重に歩く」とはどういう意味だ、と思うかもしれませんが、当初想定していなかったところも歩いた、程度の意味と思ってください。そいうものだと思って受け入れるのが語呂合わせのコツです。

警報設備の種類

警報設備も法令で定められた5種類を覚えておかないと、「法令上定められた警報設備として赤色灯がある」などという引っかけに足元をすくわれます。法令に定められた警報設備は以下の5種類です。
  • 自動火災報知機
  • 拡声装置
  • 消防機関に通報できる電話
  • 非常ベル装置
  • 警鐘

これを語呂合わせにすると以下の通り。

自動覚醒機に非常にしょぼい警鐘を鳴らす


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。

ある発明家が、脳波に作用して希望の時間に自動で覚醒させる「自動覚醒機」なるものを開発したところ、ある有識者がそれに警鐘を鳴らしたんですが、そのやり方が非常にしょぼかった、という話です。

自動火災報知設備が必要な施設

移動タンク貯蔵所(タンクローリー)を除き、指定数量の10倍以上の危険物を取り扱う施設には警報設備の設置が義務付けられていますが、その中でも特に自動火災報知設備の設置を義務付けられている施設は以下の通りです。
  • 指定数量の100倍以上の危険物を扱う屋内貯蔵所・製造所・一般取扱所
  • 消火の難しい給油取扱所・屋外タンク貯蔵所・屋内タンク貯蔵所

これを語呂合わせにすると以下の通り。

「児童放置するうちで精一杯」と飛躍が難しい旧友が慨嘆して泣いたんだ


詳細は画像の通りです。クリックして拡大してみてください。

ある児童が、久しぶりに合った友達から、「うちでは親に放置されているので生きていくだけで精一杯なんだ」と涙ながらに告白された、という重い話です。「慨嘆」はすでに何度か出てきましたが、憂い悲しみ、いきどおり嘆くこと。どちらかといえば自分自身のことより世の中のことを嘆く場合に使われることが多い言葉ですが、語呂なのでその辺は大目に見てください。

物化編

イオン化列

金属元素(+水素)をイオン化傾向の大きい順番に並べたイオン化列については、すでに有名な語呂合わせがいくつもありますが、僕としてはしっくりくるものがなくて、昔自分で作ったことがあるのですが、今回それを思い出しながら新たに手を加えて、以下のような語呂合わせにしてみました。

リックバリューのストロー軽し なんと曲がるマシンガンあえて拒み逃げる 涼しい生(なま)の水道水ギンギンで歯キンキン


場面としては、商談会とか展示会のようなところを想像してください。そこでまず、「リックバリュー」なるブランドのストローを紹介されて手に取ったら軽かった。まあ、ストローはだいたい軽いものですが。「リック」というのはそこの会社の創業者か何かの名前ですね。

さらにこの展示会は武器商人まで参加していて、なんと銃身が自在に曲がるマシンガン(?)を紹介されたものの、「うちの会社で武器なんか扱えません」と断わったところ、相手が相手だけに「取引しないなら生かしてはおけない」と殺されそうになったので逃げ出したのです。

必死で逃げると喉が渇くので、涼しげな水道水を生で飲んだら意外とギンギンに冷えていて、歯にキンキンに沁みた、というわけです。

自分で言うのも何ですが、相当の力作です。ただ、イオン化列に関しては、そこまで厳密に順番を覚える意味はないという指摘もあります。計算上のイオン化傾向の大小が必ずしも実態と一致しないからです。上記の語呂も、計算上はこの順番だけど実際のイオン化傾向は前後することもある、と思っておくのが良いでしょう。

性質・消火編

ガソリン関連の数値

ガソリンは危険物試験での超頻出物質ですので、その基本的物性に関する数値は覚えておかなければいけません。
  • 引火点:マイナス40℃以下
  • 沸点:30~220℃
  • 発火点:約300℃
  • 燃焼範囲:1.4~7.6%

覚えておかないといけないと言う割には、どの数値も幅があってあいまいで、暗記するにはやっかいです。これはガソリンと呼ばれるものが多種類の炭化水素混合物の総称であり、その組成割合もさまざまだからですので、仕方ありません。あきらめて以下の語呂でも使って覚えてください。

ゲソのイカ、うまい塩振って身は煮詰まる。八海山バクバク飲んで燃える医師になろう


イカのゲソ(脚)に美味い塩を振って煮込み、煮詰まってきたので、これを肴に八海山(日本酒の有名な銘柄)をバクバク飲み、その勢いで燃えるような熱い医師になろう、という無茶苦茶な内容です。「八海山」を知らない人には通じにくいのと、酒を飲む擬態語として「バクバク」はおかしい、という点がネックですが、こういうのは勢いで覚えてしまうしかないのです。

第4類で比重が1より大きいもの

第4類(引火性液体)はわかりやすく言うと「油」です。油は水に浮くものという常識の通り、第4類の多くは比重が1より小さく、水に浮きますが、一部、比重が1より大きい、つまり水に沈むものがあります。危険物取扱者試験の「性質・消火」では、ある危険物の比重が1より大きいか小さいかという点が頻繁に問われるので覚えておく必要があります。第4類の場合は、1より大きいものを覚えておき、それ以外は1より小さいと考えておけばよいでしょう。第4類で比重が1より大きい主な危険物は以下の通りです。
  • 二硫化炭素
  • クロロベンゼン
  • 酢酸
  • クレオソート油
  • アクリル酸
  • ニトロベンゼン
  • アニリン
  • グリセリン
  • エチレングリコール
これらを以下のような語呂合わせにしてみました。

二流の黒部が作戦くれたあくる日、新渡戸の兄がグリーンをえぐり沈む


詳細は画像をご覧ください。場面はゴルフトーナメントです。知り合いの新渡戸のお兄さんがプロゴルファーで、このトーナメントに参加しているのですが、黒部という二流のコーチから作戦を授けられてコースに臨んだところ、パットでグリーンをえぐって失敗し、順位を落とした、というストーリーです。我ながらかなり強引な力技と自覚しております。

なお、「作戦」が「酢酸」か「酢酸エチル」かで迷う人がいるかもしれませんが、その際は酢酸と酢酸エチルのどちらが重いかを考えましょう。両者を比較すると、酢酸のほうが水素結合で分子同士が強く引き付けあう分、密度が高くなると考えれば、酢酸のほうが重い、よって水より重いのは酢酸のほうだと判断できるはずです。

第5類のうち液体のもの

第5類には常温常圧で液体のものと固体のものが混在しているので、物質ごとに液体か固体か覚えないといけません。「・・・は~~な固体である」(あるいは「液体である」)という選択肢は正誤問題で頻出し、しかもこの「固体 or 液体」の部分で引っかけるパターンが多く見られます。したがって固体か液体かを覚えているだけで1問ゲットできる可能性があるのです。第5類の物質には固体のほうが多く、液体は少数派なので、液体のものを覚えておいて、それ以外は固体、と考えればいいでしょう。
第5類危険物のうち液体のものは以下の通りです。
  • ニトログリセリン
  • メチルエチルケトンパーオキサイド
  • 過酢酸
  • 硝酸メチル
  • 硝酸エチル
これを以下のような語呂にしてみました。

駅にトロ喰い、めくるめくパワーのコサック少将


コサック師団の少将が駅でトロを食べて、あまりの美味さにめくるめくパワーが湧いてきた、という内容です。「喰い」の部分は「ぐい」と読んでください。

第5類のうち水溶性のもの

第5類のうちで主な水溶性物質は
  • ピクリン酸(熱湯のみ)
  • ヒドロキシルアミン
  • 硝酸グアニジン
  • アジ化ナトリウム
  • 過酢酸
  • 硫酸ヒドラジン(温水のみ)
あたりです。

この6つを覚える語呂は以下の通り。

スイーツ熱にびっくり驚きし亜美、ショウガ味かなり佳作、温スイーツの優先日取り順

登場人物の亜美さんはパティシエです。ある時、世の中のスイーツ熱が急に高まってびっくりしていたところ、亜美さんの作るショウガ味の温スイーツがかなりの良い作品で人気が出たのですが、どの温スイーツを作るかの優先順位はあらかじめ日取りが決まっている、という内容です。ちょっとややこしい構成になっている上に、「ヒドロキシルアミン」が「驚きし亜美」、「硫酸ヒドラジン」が「優先日取り順」はかなり強引ですが、短期決戦だとこんなので意外と覚えられるものです。

上記6つのほかにも、硝酸エチルが少し水に溶けますが、これは水に溶けない硝酸メチルとのセットで覚えておくといいでしょう。「エチル」のほうが少し溶けるほうですので、「エチル」→「エッチ」→「H」→「H2O」=水に溶けるほう、という感じでいいんじゃないでしょうか。

なお、硫酸ヒドラジンは第5類ですが、ヒドラジンは第5類の「ヒドラジンの誘導体」に該当せず、第4類引火性液体(第2石油類水溶性)に該当します(平成元年 7 月 4 日 消防危第 64 号 各都道府県消防主管部長あて 危険物規制課長通知)ので、注意しましょう。