先進的窓リノベ2025補助金で内窓施工(そして再施工)
築古の象徴「昭和窓」
― 昭和窓そのものが「築古」を象徴していた。それを知ることを私は補助金であがなうことになる。
どうも、司馬プー太郎です(ウソです)。
昨年11月から今の築古マンションに住んでいるのですが、ご多分に漏れず、アルミサッシに単板ガラスという昭和窓のままで、断熱性も気密性も最低レベルです。周知のとおり、マンションの窓というのは専有部分には含まれず「専用使用権が付与された共用部分」になっています(正確には各マンションの管理規約によりますが、ほぼほぼ全てのマンションの規約でそうなっています)。従って、昭和窓が気に入らないからと言って各戸の所有者が勝手に窓を入れ替えることはできません。
昨年12月以降、厳しい寒波に何度か襲われた際、昭和窓では寒気も寒風も防ぎきれず(特にリビングの出窓)、仕方ないので出窓の開口部全体を覆うようにビニール製の断熱カーテンを画鋲で貼り付けたりして抵抗を試みましたが、昭和窓の隙間から吹き込んだ強烈な寒風に押し込まれて画鋲ごと外れてしまう有様でした。もはや窓の役割を果たしていません。
内窓を設置するしかない
こうなれば、内窓を施工するしかありません。つまり昭和窓の内側に断熱性に優れた複層ガラス・樹脂サッシの窓を設置するのです。昭和窓をすり抜けた寒気・寒風を高気密・高断熱の内窓(プラス昭和窓・内窓の間の空気層)でブロックするわけです。
簡易版の内窓として中空ポリカーボネート板を使った自家製内窓をDIYで設置するという方法もありますが、メーカー製の本物の内窓に比べて気密性・断熱性が劣ることは間違いないですし、費用を惜しんで中途半端なものを設置して結局お金を無駄にしてしまっては元も子もありません。しかも、メーカー製の内窓を業者に施工してもらった場合は、一定の条件を満たせば補助金が出ますが、DIYの場合は補助金は出ません。
カインズで内窓施工
年が明けてから、ちょうどカインズが内窓のキャンペーンをしていたので、1月末に見積もりを申し込み、2月上旬に採寸・現場調査をしてもらいました。その結果の見積もりが中旬に出たので、下旬にカインズの店舗を訪問して契約。この時点で「先進的窓リノベ2025事業」は概要が明らかになった段階にとどまり、補助金の申請受付はまだ始まっていなかったので、工事代金から補助金相当額を差し引いた金額を支払って契約を済ませ、補助金については申請受付が始まってからあらためて手続きするという形でした。
内窓はLIXILのインプラスLow-E複層ガラス、施工箇所は出窓開口部に引き違い窓、洗面所窓とトイレ窓に内開き窓の3ヶ所です。これ以外にも洋室の掃き出し窓、キッチン窓もあるのですが、洋室では生活していないため必要性が低く今回は見送ることとし、キッチン窓のほうは窓枠奥行が足りず施工不可能であきらめました。
工事代金は3ヶ所あわせて179,000円、そのうち補助金による支払予定額が104,000円のため、差し引き75,000円が正味の支払額です。決して安い金額ではありませんが、夏・冬の光熱費が節約できること、後述のように次回売却時の売価上乗せが期待できることを考えれば、十分元は取れる額です。
さて、工事には当然立ち会わなければいけないので平日は無理ですから、日程は土・日・祝日に限定されます。このため工事日程の調整に時間がかかり、結局、ゴールデンウイーク直前になってようやく施工となりました。
施工自体は手際よく進み、3ヶ所あわせて1時間強で終了。
施工前にはもっぱら機能面のメリットを考えていましたが、実際に設置された内窓を見てみると、見た目のメリットも大きいことを実感しました。特に洗面所とトイレが顕著ですが、時代を感じさせる昭和窓が内窓で隠されることで雰囲気が一変しました。築古マンションによくあるパターンで、室内すべてリフォームされて新しくなっているのに窓だけが昭和のままということがありますが、その泣き所の昭和窓を内窓が覆い隠してくれるのです。これは次回、この家を売るときに大きな意味を持つでしょう。見た目のイメージが内覧に来た人に与える影響は大きいはずです。
補助金申請手続き
施工日の少し前に、補助金申請がスタートしたとの書面が来たので、5月に入ってすぐ、再びカインズの店舗を訪問し、申請手続きをすませました。
手続きといっても、本人確認書類を提出してコピーを取ってもらい、申請書類に署名・押印するだけです。それらの書類に工事に関する資料などを合わせてカインズが補助事業事務局に申請し、審査を経て問題なければ(問題ないはずです)、補助金がカインズに支払われ、補助金相当額の工事代金未払金に充当されることになります。もし補助金申請が認められなかった場合、カインズに責任がある場合は未払金をカインズが負担し、僕の側に責任がある場合は未払金を僕が負担する(未払金を追加で支払う)ことになるので、その旨の覚書を交わしました。
実際に補助金申請が認められて支払われたら、僕のところにも支払完了を知らせる書面が来るそうです。今年の補助金も予算を使い切った時点で終了になるので、補助金を使って内窓を付けたいと考えている方は、早めに決断したほうがいいでしょう。この記事が多少でも参考になれば幸いです。
追記
無事に内窓の施工が済んでめでたし、めでたし・・・と思っていたところ、思いもよらない展開が待っていました。
6月中旬、カインズから電話がかかってきて、衝撃的な事実を告げられました。
「ガス有りペアガラス窓を施工すべきところ、施工業者の手違いで、ガス無しペアガラス窓を施工してしまいました」
なんですと!!
いや、それは気付かんかった・・・というか気付くわけもない。ペアガラスの間にガスが入っているか入ってないかなんて肉眼でわかるわけありません。むしろ、業者はよく気付いたね。在庫が合わなくなったとか??
で、カインズからは謝罪とともに、以下の2つの選択肢を提示されました。
①ガス有りペアガラスで再施工
②ガス有りにこだわりがなく、再施工が面倒であれば、契約のほうをガス無しペアガラスに変更し、差額を返金する
うーむ・・・・ガス無しとガス有りでは当然、断熱性に差がありますが、絶対的な差とまでは言えません。もう施工されてしまっているのでガス無しで妥協し、差額だけ返金してもらって終わりにするというのも手ではあります。しかし、昨冬のあの寒さを思えば、少しでも断熱性能の高い窓にしたいというのも素直な気持ちでした。悩んだ末、返金ではなく、再施工をお願いしました。初回施工時と同様、土日希望のため日程調整が難航し、結局8月になってからの再施工と決まりました。
そうこうするうちに、先進的窓リノベ2025事業事務局からは、補助金交付決定・振込のお知らせが届きました。
補助金交付決定額が68,000円になっていて、契約時に予定されていた補助金額104,000円より4万円近く少ない金額になっています。これは、おそらくガス無しペアガラス窓で施工してしまった影響なのでしょう。契約では、代金に充当すべき補助金が交付されなかった場合は、不交付について責任のある側がその金額を負担することになっています。今回の場合はカインズ側の責任なのでカインズが負担し、僕が追加で代金を支払う必要はありません。
さて、8月に入り、ようやく再施工の日がやってきました。初回施工時は担当者1名での施工でしたが、今回は2名来られて、そのうち1名は前回の担当者の方で、「このたびは私の手違いで・・・」と丁寧に謝罪をいただいたのですが、僕としては結果的に全く実害がなかったので「逆に2回も来てもらってすんません」という感じです。さらに施工している間に、今度はカインズの社員の方が来られて、「このたびは大変ご迷惑を・・・」とこれまた丁寧な謝罪をいただき、お詫びのお品までいただきました。いや、そんな大事とは思ってないのですが・・・。
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