7月15日(土)から「海フェスタ神戸」が開幕し、各種イベントが始まりました。

「海フェスタ」は「海の日」の意義を再認識するために、毎年、「海の日」を中心とする約1週間程度の期間、開催されるイベントです。「海の日」がハッピーマンデー制度によって7月第3月曜日となった2003年(平成15年)に、前身である「海の祭典」(1986年~2002年)から改称して現在にいたり、今回が第14回となります。神戸での開催は第1回以来2回目(「海の祭典」を含めると3回目)です。今回のフェスタは神戸開港150年記念事業の一環としても位置付けられています。

8月6日(日)まで、様々なイベントが開催されます。神戸に引っ越してきて1年余、せっかくなので、7月15日(土)・16日(日)、イベントのひとつ、「神戸帆船フェスティバル」を見に行ってきました。

パレードから見られたらよかったのですが、仕事の都合もあって間に合わず、私が到着したときには、日本丸も海王丸も新港第1突堤に停泊していました。

第1突堤に停泊中の日本丸

日本丸

1984年に建造された「太平洋の白鳥」と称される練習帆船。
船首像は「藍青」
所属:独立行政法人海技教育機構
全長:110.09m 総トン数:2,570トン

第1突堤に停泊中の海王丸
海王丸
二代目の「海王丸」で船員教育訓練以外に海洋教室や体験航海で一般市民も乗船できる。船首像は「紺青」
所属:公益財団法人海技教育財団
全長:110.09m 総トン数:2,556トン

メリケンパーク側から見た日本丸(左)・海王丸(右)

メリケンパーク側から見た日本丸
メリケンパーク側から見た海王丸

日本丸、海王丸はすでに停泊していましたが、ロシアの練習船パラダは遅れて入港してきたので、入港場面を見ることができました。

入港してくるパラダ
パラダ
1989年に建造された練習帆船で海技学校や水産学校の学生の研修船。
所属:ロシア極東漁業技術大学
全長:108.60m 総トン数:2,284トン
上の写真をご覧ください。帆柱のところに何やら黒い影がいっぱい見えます。何だあれ、と思ってズームインしてみると、

人です。船員たちが、まるで枝にとまる鳥のように並んでいます。船について無知なので、これが普通の光景なのか、特殊なことなのか、よくわかりませんが、素人としてはびっくりです。船員にならなくてよかったと思いました。なろうと思ったことはありませんが。船は「ウラー」という船員たちの声とともに入港し、新港第2突堤に無事、停泊しました。

中突堤には復元された咸臨丸も停泊していました。
中突堤に停泊中の咸臨丸

咸臨丸
1857年に江戸幕府がオランダに発注した「咸臨丸」の復元帆船。
所属:ジョイポート南淡路(株)
全長:49.40m 総トン数:384トン
咸臨丸は幕府の船として初めて太平洋を横断したことで知られます。このときの艦長が勝海舟、福澤諭吉も軍艦奉行木村芥舟の従者として乗船していたことでも有名です。

このあと、夕方に日本丸は東京へ向けて出航し、残った船は日没後にライトアップが行われ、LEDのイルミネーションがきらめいていました。
ライトアップされた海王丸
ライトアップされたパラダ
第1突堤からのぞむメリケンパークの夜景

翌16日(日)には、セイルドリル(展帆訓練)が行われ、帆を広げた姿が見られるということで、再び港へ。

来てみると、昨夕東京へ出航した日本丸が停泊していたところには、「みらいへ」が停泊しており、すでに展帆が完了していました。
帆を広げた「みらいへ」
帆を広げた「みらいへ」(メリケンパーク側から)

みらいへ
元大阪市の「あこがれ」。現在は神戸船籍で海事人材の育成に貢献。
所属:一般社団法人グローバル人材育成推進機構
全長:52.16m 総トン数:230トン
一方、海王丸は展帆の途中でしたが、まもなくすべての帆が広げられ、雄大な姿が披露されました。
展帆途中の海王丸
帆を広げた海王丸

帆を広げた「みらいへ」(左)・海王丸(右)(メリケンパーク側から)

新港第2突堤に係留しているロシアの練習船パラダも展帆を完了していました。
帆を広げたパラダ

やっぱり、帆船は青空に帆を広げた姿が一番美しい、とあらためて感じた帆船フェスタでした。